パートと派遣ならどっちがいいんだろう?
どちらも非正規雇用ですが、どちらの働き方がいいのか判断がつきにくいですよね?そんなときは、あれこれ考悩まずに、次の2択のうちどちらに比重をおきたいかを考えるのがベスト!
- 収入やスキルアップを望むなら派遣
- とにかく融通が利く働き方を望むならパート
子育て中の人は、子どもが小さい間はパートで働き、ある程度自立したら派遣に切り替えるのも有効ですよ。この記事では、パートと派遣の7つの違いとそれぞれに向いている人の特徴を5つ紹介します。
ぜひ最後まで読んで「どっちがいいかわからない」ループから抜け出して、仕事探しの第一歩を踏み出しましょう。
パートと派遣どっちがいい?7つの違いを解説
パートと派遣のおもな違いを以下7つに絞りました。
- 時給の違い
- 求人紹介の違い
- フォロー体制
- スキルアップ支援
- 長期雇用の可否
- シフトの柔軟性
- 職場までの距離
表にまとめると以下になります。
時給 | 求人紹介 | フォロー体制 | スキルアップ支援 | 長期雇用 | シフトの柔軟性 | 職場までの距離 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
派遣 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | △ (最長3年) | △ | × |
パート | × | × | × | × | 〇 | 〇 | 〇 |
1つずつ見ていきましょう。
パートと派遣: 時給の違い
派遣とパートの違いでまず浮かぶのは「時給の差」ですよね。
リクルートが運営するジョブズリサーチセンターによると、2024年1月の三大都市圏(首都圏・東海・関西)における平均時給は、派遣が1,650円、パートが1,180円でした。470円の開きがあるので、これが1日8時間×20日間働いたと仮定した場合、月に75,200円の所得差が生まれます。
年間だと902,400円の差になります。結構大きいですよね。
パートと派遣:求人紹介の違い
パートの求人を探すには、以下2つの方法があります。
- パート求人サイトで検索してエントリーする
- 自宅付近の張り紙などを見て電話する
いずれも自分で完結させなければなりません。その点派遣は、自分で検索してエントリーもできるし、コーディネーターに条件を伝えて見繕ってもらうこともできます。
求人探しに効率を求める人は、派遣が向いているでしょう。
また、履歴書や職務経歴書を紙で提出した場合、一度先方に渡してしまったら、もう1セット準備しなければ新たな求人には応募できません。
その点派遣はうまくできており、履歴書や職務経歴書が必要なのは、派遣会社との初回面談時のみです。求人紹介が進み派遣先へ職場見学に行くときは、派遣会社が自社のフォーマットで「スキルシート」を準備してくれます。これが履歴書・職務経歴書と同じ役割を果たすので、派遣スタッフはなにも用意する必要がありません。
派遣は「スキル」と「人柄」がわかればいいので、それ以上の個人情報は不要です。
パートと派遣:フォロー体制
プロのコーディネーターが伴走してくれるかどうかも、パートと派遣の顕著な違いでしょう。求人探しや応募のフォローはもちろんですが、終業後のトラブルでもサポートしてもらえる点が、派遣コーディネーターがいる強味です。
終業後のトラブルってたとえばどんなこと?
「聞いていた話と実際の仕事内容が全然違う」「高圧的な態度の社員がいてつらい」など、派遣先へ直談判しづらいことってありますよね?そんなときはコーディネーターに相談すれば、角が立たないようにうまく先方へ伝えてくれます。
コーディネーターは時給の交渉なども代行してくれるので、予定外の業務を任されるようなことがあれば、一人で抱え込まずに相談するようにしましょう。
パートと派遣:スキルアップ支援
パートでも研修制度を導入する職場もありますが、かなり少ないでしょう。パートの研修は、その職場で必要な知識の習得が中心なので、一般的なスキルアップは考慮されていません。
その点派遣は、派遣スタッフに対し長期的なキャリア形成を支援するよう国から定められているので、研修やスキルアップ講座の受講が可能です。とくに大手の派遣会社は基本的なPCを操作をはじめ、簿記やCAD、語学といった専門的な講座を多数用意しています。一部有料の講座もありますが、ほとんどが無料もしくは割引で受講できます。
就業しなくても、派遣会社に登録するだけで受けられる講座が大半なので、登録しておけば勉強し放題の環境が手に入りますよ。
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パートと派遣: 長期雇用の可否
パートは1年ごとの契約更新が一般的です。双方が同意を得られれば更新する前提での1年契約なので、実質的には長期雇用と考えてよいでしょう。
一方派遣は、3ヶ月ごとの契約更新で働く上限は最大3年間です。慣れ親しんだ職場でずっと働き続けたいと考える人にはやや不向きです。ただし、契約満了を迎えたスタッフは、派遣会社が優先的に次の職場を斡旋してくれるので、職場が変わってもブランクは少なくてすむ可能性はあります。
パートと派遣: シフトの柔軟性
パートやアルバイトの多い職場ではシフト制を採用している職場が多いです。パート同士でシフトの交換を認めているケースもあり、柔軟に働きやすいでしょう。
一方派遣は、正社員ほどではないものの、あらかじめ決定した曜日や時間の変更はしにくい傾向にあります。
近頃は在宅勤務を導入している企業も多いので、急遽在宅ワークへ切り替えるなどはできそうです。
パートと派遣: 職場までの距離
自宅から近い職場で働きたい場合は、圧倒的にパートが向いています。自転車で通える範囲で働くのは、通勤に時間がとられないメリットがありますよね。
私の友達は自転車で通えるところでパートをしており、お昼は自宅に戻って食べるそうです。
派遣は「企業」からの求人案件が多いため、勤務地は都心部に偏りがちです。電車に乗って片道1時間程度の通勤時間は許容するしかありません。
派遣スタッフの通勤交通費は自己負担でしたが、2020年から支給されるようになりました。フルタイム勤務なら定期を購入する方がお得なので、プライベートな移動でも活かせますね。
派遣とパートどっちがいい?【結論】派遣に向いているのはこんな人
派遣に向いている人の特徴を5つ紹介します。結論、「収入や今後のスキルアップ」を優先にしたい人は、パートより派遣がよいでしょう。
- 大手企業で働きたい人
- キャリアアップしたい人
- いろいろな会社で働きたい人
- 収入確保が優先の人
- いずれ社員になりたい人
順番に解説します。
大手企業で働きたい人
人がうらやむような大手企業で働いてみたいわ・・・
正攻法では入れないような大手企業にも就業チャンスがあるのが派遣の醍醐味です。学歴はないけれど名の知れた企業で働いてみたい人は、とにかく大手の派遣会社に登録することをおすすめします。
規模感と知名度のある派遣会社を複数登録すれば、間違いなくチャンスがあるでしょう。大手企業は採用する派遣スタッフの人数が多いので、派遣を迎え入れるフローもしっかりしていて案外働きやすかったりしますよ。
当日にPCもメアドも文房具もなにも用意されていない!といった「初日あるある」があまりありません。
キャリアアップしたい人
派遣社員には、おもに2つのキャリア支援があります。
引用:テンプスタッフHP(就業年数にあわせた定期研修)
- 就業年数にあわせた定期研修
- e-ラーニングを中心としたスキルアップ講座
【1】の就業年数にあわせた定期研修は、就業中の派遣スタッフが全員受講する強制的な研修です。一方、【2】のe-ラーニングを中心としたスキルアップ講座は、派遣会社に登録した人全員が自由に受講できる無料講座です。講座の種類は、PCスキルをはじめ、ビジネススキル、語学スキル、CADや経理といった専門事務スキルなまで、幅広く充実しています。
スマホ中心の生活で、PCはしばらく触っていないから不安
前職では経理部だったけど、もう忘れてしまった・・・
このような人は、派遣会社に登録するだけで無料講座を受けられるので、登録だけしておくことをおすすめします。数業界屈指の求人を取り扱うテンプスタッフなら、全国各地の求人があるので、どこにお住まいでも登録しておいて損はないでしょう。
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いろいろな会社で働きたい人
派遣にはいろいろな契約期間の仕事があります。3ヶ月程度の単発もあれば、産休に入った社員の代打で1年間の契約もあります。派遣契約は3年間が上限なのでどんなに長くても3年スパンで職場を変わることになるでしょう。一ヶ所で長く働くと飽きてしまう人は、定期的に職場がかわる派遣がおすすめです。
収入確保が優先の人
パートと比べて時給が高いため「少しでも高い収入を得たい」人はパートでなく派遣が向いています。何をするにも先立つものはまず「お金」です。少々無理してでも収入を優先にしたい人にも派遣はおすすめです。
とくに繁忙期にともなう増員案件は、残業が条件になりますが数か月でもまとまった金額になる場合も多いです。
かなり残業はありましたが、3ヶ月の単発案件で月43万円(手取り)稼いだことがありますよ。
いずれ社員になりたい人
派遣社員には「紹介予定派遣」という紹介枠があって、最大半年間派遣で働いたのちに派遣先企業・派遣スタッフ双方の合意がとれれば直接雇用になれる仕組みがあります。
通常の試用期間を派遣社員として過ごすイメージですね。
派遣期間で「ちょっと違うな」「社員になるほどしっくりこないな」と感じたら、派遣社員のままでいることも可能です。3ヶ月更新の最長3年契約も変わりません。
社員になってから「こんなはずじゃなかった」と思わずに済むのですね?
紹介予定派遣はジワジワと増加傾向にあるので、今後注目すべき求人です。雇用形態の欄で「紹介予定派遣」とチェックする、またはフリーワード検索で「紹介予定派遣」と入力するとヒットします。
大手の派遣会社は紹介予定派遣の案件を多く取り扱っているので、できるだけ規模の大きい派遣会社に登録して、コーディネーターに「紹介予定派遣を希望」と伝えてみてください。
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派遣とパートどっちがいい?【結論】パートに向いているのはこんな人
パートに向いている人の特徴を5つ紹介します。結論、「収入やスキルより融通が利く」ことを優先にしたい人は、派遣よりパートがよいでしょう。
- 同じ職場でずっと働きたい人
- 生活圏内で働きたい人
- 難しい仕事をしたくない人
- 扶養内で働きたい人
- 子どもがまだ小さい人
1つずつ解説します。
同じ職場でずっと働きたい人
派遣と違い、パートには満期がありません。厳密には1年に1回程度契約の更新は行われますが、とくに問題がなければ更新する前提なので、ほぼ形式上の更新といえるでしょう。
生活圏内で働きたい人
通勤時間がもったいない!と感じる人は、自宅近くに絞ってパートの募集を見つけるのが最短です。自転車で通える距離なら、通勤の負担がないだけでなく、交通機関の遅延に巻き込まれない点がメリットですよね?自宅から近ければ長く勤めやすいので、距離で働き方を選ぶ方法はアリでしょう。
また、自宅が近い分急なシフト変更にも対応できる人は、採用する側にとって大きな戦力になります。もし可能ならば、面接でしっかりアピールすると採用率がグンと上がるでしょう。
難しい仕事をしたくない人
家庭優先なのでそう頑張るつもりはないんですけど・・・
補佐的な仕事で構わないです・・・
現状維持を望む人は派遣よりパートが向いています。単調な仕事が苦痛ではなく、自分より年下の社員から指示されることに抵抗がない人は、パートとして長く働き続けられます。
文句を言わず粛々と対応してくれるパートさんも、ありがたい存在ですよね。
具体的な探し方としては「ブランクOK」や「簡単なデータ入力」「楽チン作業」などのキャッチフレーズがある求人を選ぶとよいでしょう。
扶養内で働きたい人
フルタイムで働く人もいますが、パートは時短勤務が中心です。1日5時間×週3日勤務くらいが相場なので、扶養内で働く人も多いです。もちろん派遣にも扶養内で働ける求人もありますが、大手派遣会社の場合はフルタイム求人の方が多いでしょう。
一旦パートで働いてみて、もう少し働けそうだなと感じたら、派遣会社に登録してパートより時給の高い求人にエントリーしてみるのも有効ですね。
子どもがまだ小さい人
子どもが小さかったり身体が弱くて手がかかるような人は、派遣よりフレキシブルに働きやすいパートがおすすめです。シフトの柔軟性が最優先の人は、飲食店やスーパーなど、同じ仕事を複数人のパートで回しているような職場がよいでしょう。
子どもが少し大きくなったら、収入を優先させて派遣で働くことも視野に入れるとよいでしょう。